緞子織について
光に包まれたような
花嫁姿へ。
文様がつや消しのように浮かぶ緞子織は、生地に厚みと張りがあり、なめらかな手触り。きらびやかな光沢感を放つ、重厚感ただよう織物です。
京都西陣織の代表。
織物は同じ糸を使っても、経糸や緯糸の本数や組み合わせ方によって表情が異なります。緞子織は経糸五本に対して緯糸を一本組み合せるため、一本ずつ交互に組み合わせるよりも凹凸が少なく、表面がなめらかで艶のある風合いに仕上がります。
錦織について
伝統の文様が、
優雅に浮かぶ。
美しいものの代名詞とされる「錦」という言葉を持つ錦織。伝統的な文様がくっきりと浮かびあがり、豪華で厳かな花嫁姿へと導きます。
日本でもっとも
古い、織物。
経糸と緯糸の本数や組み合せ方によって見え方が異なる織物。錦織は経糸と緯糸を一本ずつ交互に組み合せるため、文様が立体的にしっかり表現されます。気品あ ふれる織物で、法隆寺や正倉院にも多くおさめられています。
ちりめんについて
やわらかで、
やさしい雰囲気。
細やかな凹凸感(シボ)が生む、控えめでナチュラルな光沢感。生地そのものが持つやわらかな表情が花嫁の心をやさしくほぐします。
代々受け継がれた、
伝統の生地。
かつて着物は母から娘へ、娘から孫へと受け継がれていました。atelier MUKUの白無垢に使っている丹後ちりめんもまたおなじように大切にされていました。世界ブランドとなった今も、そんな日本の心も花嫁にまとってほしい私たちです。
相良刺繍について
現代に映える、
どこかモードな印象。
しなやかな白い生地に映える、ぽつぽつとした立体感のある相良刺繍。一八〇〇年以上もの歴史がありながら、ほんのり愛らしい雰囲気をただよわせます。
玉結びを連ねて描く、
上等品。
別名、玉結びともいわれる相良刺繍は中国三大刺繍のひとつ。生地の裏から刺繍糸を抜き出して結び玉をつくり、それを連ねて模様を表現します。すべて手作業で行う、刺繍のなかでも高度な技法です。制作期間も長く、atelier MUKUの総相良刺繍の白無垢は完成までに約一年かかります。
汕頭刺繍について
アクセントになる、
軽やかさ。
いろいろな種類の技法や絵柄を組み合わせて、世界観を完成させる着物。そのなかに透かし模様である汕頭刺繍があれば、全体にリズムがつき美しさが引き立ちます。
女性を魅了しつづける、
透かし模様。
繊細な切り込みで透かし模様を描く汕頭刺繍も、中国三大刺繍のひとつ。その昔、欧州の高貴な女性のハンカチにほどこされた刺繍で、やがて中国の女性の感性がかさなり、生まれた技法です。それが今、現代の日本の花嫁を彩っているのは、いつの時代のどこの女性をも魅了する美しさの証しといえます。
蘇州刺繍について
気品あふれる、艶やかさ。
中国三大刺繍のひとつ、蘇州刺繍はatelier MUKUが扱う刺繍のなかで、もっともまばゆい光沢感を放ちます。陽光を受けるとさらに美しく映え、花嫁に華を添えます。
技法で引き出す、
絹の輝き。
生地も刺繍糸もすべて絹だけを使うatelier MUKU。おなじ絹なのにここまで光沢感があるのは、髪の毛よりも細い糸を使い、さらに糸と糸の間隔を開けず埋めつくす技法だから。糸の細さが繊細な輝きを生みだすうえ、使う糸の多さだけ輝きもたくさん生まれます。